北陸編(その3)富山県富山市「末弘軒」
『末弘軒』
本店:富山市総曲輪4-6-9
TEL:076-421-7017
藤ノ木支店:富山市大島2-129
TEL:076-422-0367

末弘軒の歴史は、昭和6年に始まったと聞きます。現在は、三代目山口一弘さんも一緒に働いておられます。
二代目、山口稔さんに初代の頃の話を伺いました。

父が屋台をひき始めた昭和6年当時、すでに30台ほどの屋台が富山中心地区二平方キロ内に営業をしていた。そのころは、まだラーメンという名前も認識もなかった。その上、日本人の食べるべき物ではない等の心ない言われ方もしたそうだ。そこで日本蕎麦と区別する意味で支那ソバとよばれ、一段も二段も下に見られていた。一杯10銭の商いだったにも関わらず、一晩中屋台をひいて、たった9杯の売り上げしか無かったことも有ったと聞く。それでも、嬉しいことに「末弘軒」の名前は、当時この屋台を愛するお客様から他の店と区別する意味で送られた。
その後、昭和11年に現在の場所に店を構える事になりました。当時、この場所は柳の下通りと呼ばれており、以後現在に至るまで末弘軒と言うよりは柳の下と呼ばれ愛されています。少なくとも、私が記憶している昭和30年代には、富山城へ続く通りに柳の下通りと呼ばれる通りがあり、その前には直径60センチほどの柳の木が何本もあったと記憶している。
ここの麺は、中細チチレ麺。すべて自家製手打ちにこだわっておられます。

したがって、丼の中には、太さ・縮れ方の違う麺が混在しています。スープは、鶏ガラ・煮干しの透明アッサリスープが、私の知る限り40年以上引き継がれている。
透き通ったスープは上品なオスマシ。ほとんどのお客さんは女性も含めて飲み干して帰られます。 私ばかりでなく、来店されるほとんどのお客様がワンタン麺を注文されます。

シコシコと歯ごたえがある麺と箸では摘めないほどトロトロになる薄皮ワンタンのコントラストに、一杯の幸せを実感する。
